半音下げチューニング:アコギ・エレキギターの半音下げチューニング方法

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こんにちは。ライブイベント制作者・音楽プロデューサーの武藤です。

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Twitter:@ongakuhint

アコースティックギターまたはエレクトリックギターの弦を、通常の半音下にチューニングすることを「半音下げチューニング」と言います。主に、ロック系やブルース系の楽曲で使われることが多いです。

この記事では、アコギ・エレキギターにおける半音下げチューニングのメリットやデメリット、方法、目的などを、ギター弾き語りで音楽活動していた僕自身の経験も含めて紹介したいと思います。

アコギ・エレキギターの半音下げチューニングとは:意味を解説

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アコギ・エレキを問わず、ギターの一般的なチューニングを「レギュラーチューニング」といいます。「レギュラー」とは、「一般的な」という意味です。

その名の通り、ほとんどの人はギターをレギュラーチューニングで演奏します。また、楽器店で試奏できるギターも、だいたいレギュラーチューニングになっています。

レギュラーチューニングでは、1番太い6弦から順番に、E(=ミ)・A(=ラ)・D(=レ)・G(=ソ)・B(=シ)・E(=ミ)に音を合わせてチューニングを行います。

レギュラーチューニングの場合、次のような音になります(再生ボタンを押すと音が出ます)。

 

これに対し、レギュラーチューニングからすべての弦を半音下げた音に合わせるチューニングを、「半音下げチューニング」といいます。つまり、1番太い6弦から順番に、E♭(=ミ♭)・A♭(=ラ♭)・D♭(=レ♭)・G♭(=ソ♭)・B♭(=シ♭)・ E♭(=ミ♭)というチューニングになります。

半音下げチューニングの場合、次のような音になります(再生ボタンを押すと音が出ます)。

 

カラオケボックスに行くと、キーの調整ができます。半音下げるということは、このキーを「-1」することと全く同じです。逆に、半音上げるということは、キーを「+1」することと全く同じです。

半音下げチューニングで演奏すべき楽曲の楽譜には、「Half Step Down Tuning」と記載されています。Half Stepが「半音」、Downが「下げる」、Tuningが「チューニング」の意味ですね。

半音下げチューニングの方法:チューナーを使う

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次に、半音下げチューニングの方法を書きます。

ギターをチューニングする際には、チューナーと呼ばれる道具を使います。このチューナーを使って、1番太い6限から順番に、E♭(=ミ♭)・A♭(=ラ♭)・D♭(=レ♭)・G♭(=ソ♭)・B♭(=シ♭)・ E♭(=ミ♭)に音を合わせてください。

しかし、チューナーによっては、レギュラーチューニングにしか対応していないものもあります。つまり、「♭」の判定ができず、レギュラーチューニングの「E・A・D・G・B・E」にしか合わせられない機種です。

この場合は、ギターの1フレットを押さえながら、各弦をE(=ミ)・A(=ラ)・D(=レ)・G(=ソ)・B(=シ)・E(=ミ)に合わせてください。

1フレットを押さえた状態で演奏すると、フレットを押さえないで弾く状態よりも、半音上がります。つまり、1フレットを押さえながらレギュラーチューニングに合わせれば、フレットを離した状態では半音下げチューニングになります。

また、エレキギターの場合は、使用するエフェクターに「ピッチシフター」という機能がついている場合があります。これを使うと、ギター本体のチューニングを変えなくても、スピーカーに送る音を自動的に半音下げてくれます。

半音下げチューニングのメリット

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弦を押さえやすくなる

ギターの弦というのは、初心者にとって押さえにくいものです。特に、アコースティックギターの弦は太いため、これが顕著です。

僕も、「弦を押さえるだけなのにこんなに力が必要なのか…」と驚いたものです。特に、1本の指で複数の弦を同時に抑えなければいけないバレーコード(FやBなど)を押さえられず、ギターを挫折してしまう人は多いです。

半音下げチューニングにすると、弦の張力(=ピンと張る力)が弱まります。このため、レギュラーチューニングよりも少ない力で弦を押さえることが可能になります。

特に、ギターの弦を持ち上げて音を変える「チョーキング」という奏法には、大きな力が必要です。これを、とてもやりやすくなります。

弾き語りで楽曲をカバーする際、歌いやすくなる

楽曲のキー(高さ)は、それを歌うボーカリストの得意な音域に合わせて作られています。このため、他人の曲をカバーして弾き語りをするとき、キーが高すぎて歌いにくい場合があります。

このとき、半音下げチューニングをすれば、左手の動きを全く変えずに曲全体のキーを半音下げることができます。「ミファソ」というサビの高音があったとしたら、これが「♭ミ♭ファ♭ソ」に下がるのです。

カラオケに行くと、リモコンを使って楽曲のキーを上げ下げすることができますが、この機能でキーを「-1」するのと全く同じ効果が得られます。これにより、高音が出しにくい曲でも、かなり歌いやすくなります。

ギターに与える負担が下がる

ギターのネックは、6つの弦によって、常にブリッジ側(右手側)へと引っ張られています。このため、弦を張った状態にしておくと、ネックが徐々に反っていきます。これが起きてしまうと、ギターを演奏しにくくなります。

しかし、半音下げチューニングにすると、弦のネックに対する引っ張る力が弱くなります。これにより、ネックに与える負担が下がります。したがって、ネックの反りを防止することができます。

ライブやスタジオ練習で、半音下げチューニングの時間を短縮する方法

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レギュラーチューニングと、半音下げチューニングの楽曲両方を演奏する場合、途中でチューニングを変更する必要があります。これには、どうしても時間がかかってしまいます。

自宅で練習する場合であれば、問題ないかもしれません。しかし、スタジオに入って練習するときは、貴重な利用時間をチューニングに奪われてしまいます。また、ライブで演奏するときも、チューニングの最中にお客さんを待たせてしまうことになります。

ライブの場合、基本的には、MC(=トーク)で繋ぐということが一般的です。バンドやユニットの場合、他のパートのメンバーに話してもらえば良いでしょう。しかし、一人の場合は、自分で話しながらチューニングをすることになります。

ただ、話しながら手を動かすのは、初心者にとっては難しいことも覚えておいてください。僕はすごく不器用なので、MCをしていたら手が止まるし、チューニングしていたら話が止まっちゃいました。

そこで、レギュラーチューニングと半音下げチューニングの切り替え時間を短縮する方法を、いくつか紹介します。

まず、レギュラーチューニングのギターと、半音下げチューニングのギターを2台用意するという方法があります。持ち運びが大変ですが、持ち替えるだけですぐに半音下げチューニングで演奏できます。

また、「カポタスト」という道具を使うという手もあります。カポタストとは、ギターのフレットに装着するだけで、弦を弾いたときの音を上げることができる道具です。省略して、「カポ」と呼ばれることが多いです。

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(写真:カポタスト)

1フレットに装着すると、弦の音が半音上がります。2フレットに装着すると、半音2個分(=全音)上がります。そして、装着するのも非常に簡単です。半音下げチューニングの状態でカポを装着すれば、レギュラーチューニングとまったく同じ音になります。

最初は半音下げチューニングにしておき、レギュラーチューニングの楽曲を演奏する際だけカポを装着して演奏する、という形がおすすめです。これにより、スムーズな切り替えが可能になります。

また、エレキギターの場合、「ピッチシフター」という機能がついているエフェクターを使うという方法もあります。これを使うと、ギター本体のチューニングを変えなくても、スピーカーに送る音を自動的に半音下げてくれます。このため、ON/OFFを切り替えるだけで、一瞬にしてレギュラーチューニング・半音下げチューニングの変更が可能です。

まとめ:半音下げチューニング

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半音下げチューニングは、さまざまなアーティストの楽曲で使われています。ギターの場合、レギュラーチューニングと半音下げチューニング以外の曲はあまりないので、半音下げチューニングをマスターすれば、さまざまな楽曲を弾けるようになります。

また、この記事で紹介したような工夫によって、チューニングの時間を短縮することも可能です。

ぜひこの記事の内容を活かして、半音下げチューニングをマスターしてください。

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