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「音楽でお金を稼ぐ=悪」という常識から抜け出す

お客さんからお金を頂くことを悪いことのように考えている人は多いです。 しかし、本当にお金を稼ぐことは悪いことなのかを、きちんと考えたことはありますか?

代表:武藤
著者 ムトウ企画:武藤

お金を稼ぐことは悪いこと?

日本は資本主義社会であり、ほとんどの人が所属する会社が稼いだ利益から給料をもらって生活をしています。 にもかかわらず日本には「お金を稼ぐことは悪いことだ」という常識が広く蔓延しています。

たとえば「年商100億円の社長」と聞いたときに、素直に「100億も稼ぐのだからすごい人なのだろう」と感じる人は少ないでしょう。 この社長のことを「金の亡者」とか「何か悪いことをしているに違いない」と考える人も多いはずです。

「お金を稼ぐ=悪」という空気は、アマチュアミュージシャンの世界にも存在します。私は、プロを目指すのであれば音楽をビジネスとして考えなければいけないと常に言っていますが、ビジネスという言葉を聞いた途端に 「私はお金のために音楽がやりたいんじゃありません」と反論されることもあります。

「金の亡者」という言葉があるように、お金を得るために必死に努力したりすることが嫌われる風潮が、確かに存在するのです。

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悪い金儲けとは

もちろん、悪い金儲けというものも存在します。 たとえば、人を騙したり、商品を無理やり売りつけてお金を得る行為は、紛れも無く悪い行為ですし、社会的にも法律的にも許されるものではありません。

音楽の世界にも、このような方法でお金を稼ごうとする個人や業者は存在します。 たとえば「誰でもデビューできる」と言葉巧みにアーティストを事務所に所属させ、所属料などの名目で数百万円を取り、結局何もしてくれない会社などもあります。 彼らのようなやり方を取るのであれば、お金を稼ぐことは悪いことであり、誰も幸せにしません。

しかし、これを読んでいるあなたは、悪質なやり方で音楽収入を得ようとは全く考えていないはずです。むしろ正反対に、お客様や関係者に対して常に正直に接し、そして本当に「聴きたい」と思われる音楽を作り、それを提供していきたいと考えているはずです。

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収入を得ようとすることは、お客さんを喜ばせる方法を考えることである

お金を稼ぐというと、人を騙す行為のようなイメージを持つかもしれませんが、 それが当てはまるのは悪質行為でお金を得ようとする場合だけです。 実際には逆で、音楽で収入を得る方法を考えることは、音楽でお客さんをどう喜ばせるかを考える作業です。

なぜお金を稼ごうとすることが、お客さんを喜ばせる方法を考える作業と同じであると言えるのでしょうか?

2000円のCDを売る

たとえば、お客さんに2000円のCDを買ってもらいたいとします。 しかし、あなたがどれだけ買ってもらいたいと思っても、それを実際に買ってもらうことは簡単ではありません。

なぜなら、お客さんには2000円を使う対象は、あなたのCDを買う以外にも無限にあるからです。 友達と食事をしたり、映画を見に行ったり、他のCDを買っても良いのです。

ここでお客さんに2000円を出してもらうためには、あなたの2000円のCDを買うことで「友達と食事をする」「映画を見に行く」「他に好きなCDを買う」以上の喜びが得られることを、お客さんに認めさせなければならないのです。

他のあらゆる商品以上の喜びを提供しなければならない

商品を売ってお金を頂くためには、自分の商品が、他のあらゆる商品以上に喜びを提供できるものであるとお客さんに認められなければいけないのです。 自分の音楽を売るためには、自分の音楽がお客さんにより大きな喜びを与えられるものになる必要があります。

だからこそそのためにアーティストは必死に練習したり、お客さんに分かりやすい宣伝方法を必死で考えたりします。 そして、その必死の努力の結果、アーティストの提供する音楽の価値は上がり、お客さんを喜ばせることができるようになります。

このように、音楽でお金を稼ごうとすることは、自分の提供する音楽の価値を上げ、何とかしてお客さんを喜ばせようと必死になる行為そのものなのです。 そして、実際にお客さんに価値を認められた人だけが、音楽で収入を得て生活していけます。

音楽を通じてお金を稼ごうとすることを肯定する

このように考えれば、多くの人が悪いことのように考えている「お金を稼ごうとすること」が、実はお客さんを喜ばせようと必死に努力することそのものであることが理解できるはずです。 そして、お客さんを実際に喜ばせることができたアーティストだけがお金を稼げるのですから、音楽でお金を稼ぐことは決して悪いことでも恥ずかしいことでもなく、むしろとても名誉なことです。

もちろんあなたが人を騙し始めたりすれば別です。しかし、これを読んでいるあなたならそのような方法は取らないでしょう。

プロを目指すのであれば、多くの人が信じている「お金を稼ぐ=悪」という常識からいち早く抜け出し、お客さんに価値を認めさせ、堂々と音楽でお金を稼げるようになってください。

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