CDが売れない!CD不況・売り上げ低下の理由

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こんにちは。ライブイベント制作者・音楽プロデューサーの武藤です。

tccfmswt

Twitter:@ongakuhint

「CD不況」「CDが売れない」「CDの売り上げが低下している…」

あなたは、たびたびこのような話を聞くと思います。実際、データを見てもこれは真実です。

 

この記事では、まず「CDが売れない理由」を解説します。

 

そして、

「ミュージシャンはどうすればいいのか」

をお話しします。

CDが売れない理由:低価格なレンタルサービスの普及

「CDの売り上げが下がった理由」として、ダウンロード販売の普及を挙げる人は多いです。

しかし、「レンタル」に触れることはほとんどありません。

 

しかし実際には、マイナビニュースの調べでも、

「なぜCDを購入しないのか、その理由を教えてください」

という質問に対して1番多かった答えが

「レンタル店で借りるから」

というものだったそうです。

 

例えば、僕が以前TSUTAYAに行ったとき、

「旧作アルバムレンタルが10枚で1000円!」

というキャンペーンをやっていて、驚いたことがあります。

 

仮に、1枚のアルバムに平均10曲が入っているとします。

このとき、10枚レンタルした場合に聴ける曲数は約100曲となります。

つまり、1曲あたり10円でレンタルすることができます。

しかも、レンタルした楽曲はパソコンや音楽プレーヤーに取り込むことができます。

よって、返却後もずっと聴き続けることができます。

 

こうなると、1・2曲で1000円以上するシングルCDの購入は、割高に感じます。

だって、1曲10円と500円・1000円。いくら新しいとはいえ、価格差はなんと50倍~100倍です。

確かに、レンタルの場合はCDという形で所有することはできません。

しかし、よほど好きなアーティストでもない限り「曲が聴ければ良い」と思う人が大半です。

 

このように、安価にレンタルできることが、CDの割高感を目立たせています。

そして、販売枚数を押し下げていると言えます。

マスメディアの影響力が低下し、人々の好きな音楽の選択肢が増えた

マスメディアの影響力が大きかった90年代後半

90年代後半では、年間で20枚以上のCDが100万枚以上売れたこともあります。

そして、この時代を見て多くの人は、「90年代はCDが売れていたのに…」と嘆きます。

 

しかし、少し考え方を変えてみましょう。

年間で20枚以上のCDが、ミリオンセラー(100万枚)を達成する…。

これはどう考えても、「多くの人が同じアーティストのCDを買っている」ということです。

 

では、なぜこの時代は、多くの人が同じアーティストのCDを購入していたのでしょうか?

 

この理由として、

「90年代のアーティストが、今よりも魅力的だった」

と言う人は多いです。

個人的にも、僕もその時代の音楽はとても好きです。

 

ただ、音楽のプロモーションを仕事にしていて思うのは、

「CDが売れた時代は、人々が聴く音楽の選択肢が今より少なかった」

ということです。

 

現在では、インターネットを通じて新しい音楽と出会うことも珍しくなくなりました。

しかし、CDが売れた時代にはそんなことはありませんでした。

人々の選択肢は、基本的にマスメディアが取り上げる音楽だけでした。

 

マスメディアとは、主にテレビ、ラジオ、新聞、雑誌のことです。

当時はこれだけが情報源だったため、人々はここに登場するアーティストしか知ることができなかったのです。

もちろん、自らCDショップやライブハウスに出向いて、無名のアーティストを発掘した人もいたでしょう。

しかし、そんなことをする人はごく一握りです。

 

すると、必然的に存在を知る音楽の選択肢が限られます。

このため、限られたアーティストに人気が集中することになります。

そして、多くの人が同じアーティストのCDを購入することになります。

 

確かに、当時すでにインターネットは存在していました。しかし、それを利用しているのは、まだまだ一部の人だけでした。

パソコンはあっても1家に1台だけでしたし、今のように携帯電話でインターネットを気軽に使うことはできませんでした。

また、現在のように音声や動画を扱うこともほとんどできませんでした。

 

インターネットとスマートフォンの爆発的普及

しかし現在では、人々はインターネットを使って自分の好きな音楽を探すようになりました。

特に、スマートフォンが普及したことで、誰でも気軽にそれができるようになりました。

 

動画サイトなどでの発信から、メジャーデビューを果たした人もいます。

また、僕のアドバイスしたアーティストでも

「ブログやYouTubeを見た人がファンになってくれ、ライブに来てくれた」

ということは、決して珍しいことではありません。

 

つまり、現在はCDが売れていた時代と比べて、人々はたくさんの音楽を知ることができるようになりました。

もはや、メディアに出演しているアーティストだけが選択肢ではないのです。

こうなると、今まで一部に集中していた人気が分散します。そして、個々のアーティストの売り上げは減少します。

 

よく、

「90年代後半は、50万枚や100万枚以上売れるCDがたくさんあったのに…」

という声を聞きます。

 

僕の考えでは、それは、

「みんなが一つの音楽に熱狂する」

という時代が終わったということだと思います。

むしろ、選択肢が増えたことは、良いことなのではないかと思っています。

そもそも、CDで音楽を聴く必要がなくなった

音楽は、かつてはレコードやCDという「メディア」に録音されて管理されていました。

このため、プレーヤーにCDを挿入して聴くことが一般的でした。

 

しかし、現在ではデータという形で、誰でも気軽に音楽を管理できるようになりました。

CDが無くても、インターネット上で公開されている音楽を聴くことができます。

あるいは、PCや携帯電話、音楽プレーヤーにもデータを保存して再生できます。

 

例えば、この記事を書いている僕自身も

iTunesでダウンロード購入した楽曲を、パソコンで流しながら聴いています。

 

電車に乗っても、イヤホンをして音楽を聴いている人が多いです。

このとき、彼らは「CD」では音楽を聴いていません。

 

僕は、初対面の人と話をすると、

「人生で初めて買ったCDは?」

という話になることは多いです。

 

しかし、もっと若い世代の場合、「初めて音楽を購入する」という経験はもしかしたら

「iTunesで音楽をダウンロードする」

なのかもしれません。

CDを買ったことがない、という人たちが現れてもおかしくないでしょう。

 

このように、そもそもCDで音楽を聴く必要がなくなりました。

このため、売れなくなることは必然です。

インターネットを活用して「無料」で聴ける音楽が溢れている

現在では、インターネット上でさまざまな音楽を無料で聴くことができます。

一つは、違法にアップロードされたものです。

他にも、曲を聴いてもらおうと、レコード会社やアーティスト本人が進んで無料公開している場合もあります。

 

「無料」と「有料」の境目は、心理的にとても大きいです。

例えば、好きなアーティストの楽曲がCDを買わなければ聴けなかったとします。

この場合も、そのアーティストに対してよほどの思い入れがない限り、「無料で聴ける他の音楽でいいや」となっても不思議ではありません。

 

ただ、多くのリスナーが無料で済ませてしまうと、アーティストはもちろん、レコード会社をはじめとするそれを支える人たちにお金が入らなくなってしまいます

実際、多くのアーティストが活動休止する最大の理由は、単純に「売れない」ということです。

このため、好きなアーティスト長い目で見ればリスナー側も苦しむことになります。

ダウンロード販売で、曲が「バラ売り」されるようになった

ダウンロードの方がCDよりも手軽で価格も安い

iTunesをはじめとするダウンロード販売では、曲をより手軽に購入できるようになりました。

PCやスマートフォンでいつでも購入して、すぐに聴くことができます。

 

僕はこれに慣れてしまったため、CDショップに足を運ぶのが面倒に感じるようになりました。

ショップでは、わざわざ足を運んだのに「求めているCDが売っていない」ということもあります。

しかし、iTunesではPCやスマートフォンで気軽に曲を探すことができます。

 

さらに、ダウンロードの方が価格も安いです。

シングルCDを購入すると、だいたい2曲入りで1000円以上の費用が発生します。

つまり、1曲に換算すると約500円という価格です。

しかし、ダウンロード販売では1曲200円前後で購入することができます。

 

これには理由があります。

CDの場合、メディア代、ジャケットの印刷、ショップへの運搬など、さまざまなコストが発生します。

しかし、ダウンロード販売の場合は、これが存在しません。

そのぶん、ダウンロードの方が価格を安くできるのです。

「1曲ずつ購入できること」がCDの割高感を増す

かつて、僕がiTunesを使って一番驚いたのは、

「楽曲を1曲ずつ購入することができる」

ということでした。

 

CDの場合は、シングル・アルバムでも、複数の曲が一緒に収録されています。

このため、「曲を1曲ずつ買う」と経験をしたことがありませんでした。

 

この「1曲ずつ購入できること」が、CDの割高感をさらに増しています。

1曲ずつ200円程度で購入できるのに、シングルを買えば1000円以上、アルバムを買うと3000円以上かかる。

だったら、好きな曲だけをバラバラに買えば良い、と考える人が多いのは当然です。

残念ながら、「このアーティストの曲はすべて欲しい」と考えるのは、熱心なファンだけです。

 

多くの人は、

「試聴して気に入った曲だけを買おう」

「テレビやラジオで聴いたこの曲だけ欲しい」

などと考えます。

なぜなら、その方が出費を抑えられるからです。

すると、目当ての曲だけを購入するという行動に走ります。

 

ただ、これをアーティストの目線から考えると、悲しいことでもあります。

なぜなら、シングルやアルバムには、複数の曲が一緒に入っているからこそ伝えられるメッセージがあるからです。

実際、僕が仕事で会ってきた多くのアーティストも、そのようなメッセージを込めています。

 

僕は、CDが発売されるたびに雑誌に掲載される、アーティストのインタビューを読むのが好きでした。

それを読んでいると、アーティストはアルバム全体を通してのメッセージ性、曲の並び順など、細部にこだわりを持っていることが分かります。

また、一度聴いただけでは良さが分からないものの、アルバムで何度も繰り返し聴くと魅力が伝わってくる楽曲も存在します。

アルバムは、単なる曲の寄せ集めではありません。

アーティストは、きちんと意味を込めて、複数の曲を1枚のアルバムに収録しているのです。

 

しかし、熱心なファン以外はこのことを気にしません。

このため、気に入った曲だけをバラバラに購入し、出費を抑えようとします。

すると、CDの売り上げも低下していきます。

データと比べて、場所を取るデメリットが目立つ

楽曲をデータで管理する場合、場所を取りません。

CD1枚分も、CD100枚分も、同じようにパソコンや音楽プレーヤーに保存することができます。

このぶん、「CD」という形で所有すると、場所を取るというデメリットが目立つようになりました。

 

僕は一人暮らしをしていますが、実家と比べると家が狭いです。

そうなると、何十枚・何百枚というCDを並べる場所がありません。

しかし、パソコンや音楽プレーヤーに取り込めば、場所は取りません。

このため、持っているCDのほとんどは実家に置いてきました。

場所を取らない方がいい、と考える人は、これからもCDを買うという選択をしなくなるでしょう。

CDの売り上げは今後も減少し、熱心なファンだけが持つアイテムになる

ここまで挙げた理由から、CDの売り上げは今後も減少していくと思います。

そして、

「熱心なファンだけが持つアイテムになる」

と考えます。

 

僕は音楽の仕事をしているので、音楽が好きな人と数多く出会いますが、

「以前よりCDを買わなくなった」

という人は多いです。

 

しかし、彼らの中には

「本当に好きなアーティストのCDは買う」

と言う人もまた多いのは事実です。

 

では、彼らがCDを購入する理由は何でしょうか?

多くの人は、次のように言います。

 

一つは、「所有している感じ」を体感できることです。

「所有感」という言葉があるのかどうか、分かりませんが…。

 

例えば、好きなアーティストの曲をすべて集めたとします。

このとき、画面上でしか見えないデータよりも、形のあるCDを集めた方が、所有感が満たされます。

好きなアーティストのCDをすべて集めて飾り、ニヤニヤしたことがある人も多いのではないでしょうか(僕です笑)。

 

次に、デザインからアーティストのメッセージや世界観を感じられることです。

メディアや、ジャケットに施されたデザインは、CDだけが持っているものです。

ここにも、アーティストのメッセージや世界観が込められています。

 

ただ、「所有感」を得たい人も、デザインから世界観を感じたい人も、「熱心なファン」に限定されます。

そうでない人は、より手軽で安く楽曲を聴ける方法を選ぶでしょう。

このため、「本当にそのアーティストが好きなファン」だけが持つアイテムになっていくと考えます。

CD不況でもアーティストは音楽の未来を悲観することはない

僕は音楽プロデューサーという仕事上、多くのアーティストと会います。

CDが売れないことを、悲観的に捉えている人は多いです。

音楽には未来がないんじゃないか、とネガティブに捉えている人が多いです。

 

しかし、僕はいつも言います。

「CDが売れないからといって、音楽の未来を悲観する必要は一切ない」と。

 

そもそも、音楽には数千年という歴史があります。

これが消えてしまうことは絶対にありません。

また、CDだけがアーティストの商品ではないからです。

CDが売れなくても、他のところで収入があれば問題はない、ということです。

 

CDが売れないと困るというのは、レコード会社の都合です。

日本は、実は今でもCDが世界中で最も売れている国です。

つまり、楽曲販売のデジタルへの移行が遅れています。

実際、今でもiTunesで買えない有名な曲がたくさんあります。

 

これは、楽曲が売れたときに分配される利益が減ることに対して、レコード会社が必死に抵抗しているためです。

ダウンロード販売は、CDよりも遥かにiTunes側の取り分が大きいのです。

ちなみに、ライブのチケットやグッズは「事務所」の収入になります。

このため、レコード会社は何としてもCDを売ろうとします。

 

しかし、アーティストはCD以外にも、アイデア次第であらゆるものを商品とすることができます。

実際、僕がプロデュースしているアーティストには、

・楽曲のデータとライブ映像をパッケージ化して販売する

・楽曲はすべて無料で公開し、チケットやグッズで収益を得る

・ファンに楽器を教えるなど、ライブ以外の体験型イベントを開く

などに挑戦している人もいます。

 

「アーティストはCDを売るものだ」という固定概念に囚われなければ、販売できる商品は他にもたくさんあります。

そこからきちんと収入を得ることができれば、立派なプロとして活動していくことができます。

レコード会社に所属することが音楽で食べていく上で不利になる

ただ、CDが売れない時代は、レコード会社に所属することが不利になると言えます。

なぜなら、アーティストが受け取れる収入がどんどん下がるからです。

 

例えば、CD売り上げのうち、アーティスト本人が受け取ることができるのはたったの1%です。

つまり、シングルCDが1000円だとした場合、10円です。

アーティストの収入は、1万枚売れると10万円ですが、5000枚になると5万円です。

さらに、グループやバンドの場合は、この収入を全員で分ける形となります。

 

ただでさえCDの売り上げが下がっているのに、売り上げはほとんどアーティストに配分されません。

このため、CD不況の深刻化に伴い、メジャーデビューしても音楽で食べていけないアーティストが増えています。

あるいは、デビュー前よりもデビュー後の方が収入が下がるアーティストも多いです。

 

また、レコード会社に所属してしまうと、CD以外の商品を売る活動の自由度が低くなります。

本来は、CDが売れない時代の流れに沿った活動をする必要があります。

しかし前述のとおり、レコード会社はCDが売れないと儲かりません。

このため、今まで通りただCDを売ることに固執します。

 

この記事の中でも、「インターネット」や「スマートフォン」が登場しました。

インターネットを正しく使えば、自分の力でファンを集め、魅力を伝え、商品を販売することができます。

それが、僕が音楽プロデュースという仕事を通じてアーティストに伝えていることです。

 

その方法は、当サイトで無料で全公開しています。

また、無料のメール講座では、10本以上の読者限定動画を使って徹底的に解説をしています。

ぜひ、こちらを役立てて頂けたら嬉しいです。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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