もくじ
記事を書く前にやるべきこと
記事のテーマは、「主張」をするものと、「知識」をするもの、この2つに分かれます。
例えば、
主張
・
提案
・渋谷のオススメデートスポット(提案)
・高い声を楽に出す方法(提案)
私であっても、いきなり記事を書き始めることはありません。
その前に、メモ帳(PCやスマホでも、手書きでもOK)を使って、次の4つのステップを行います。
・記事を通じて伝えたい「主張」や「提案」を1つだけ決める
・ターゲットとなる読者の属性を明確にする
・「主張」であればそれを主張する「理由」を、「提案」であればその「中身」を、必死で考えて思いつくだけ書き出す
・「理由」を下支えする「根拠」を思いつくだけ書き出す。「中身」の具体的内容を思いつくだけ書き出す。
記事を通じて伝えたい「主張」や「提案」を1つだけ決める
これから書く記事を通じて伝えたい「主張」や「提案」を1つだけ考えて、決定します。
例えば、
・メジャーデビューするより、個人で活動した方が音楽を仕事にしやすい(主張)
・ライブMCを上達させる練習の仕方(提案)
・美味しい麻婆豆腐の作り方(提案)
などです。
「●●はXXだ」というのは、「主張」です。
そして、「●●の方法」「●●の7ステップ」などは、「提案」となります。
このとき、「ライブMCを上達させる方法と、ライブ本番で緊張しない方法」「美味しい麻婆豆腐と、ハンバーグの作り方」など、無意識のうちに2つ以上の主張や提案を同時にしようとしてしまう人は多いです。
これをしてしまうと、文章がまとまりにくくなります。読者も、「この人は結局何を伝えたいのだろうか」と困惑してしまいます。
このため、必ず1記事につき1つの主張や提案をするようにしてください。
そして、他にも主張したいことがある場合は、別の記事を書くようにしてください。
ターゲットとする読者の属性を明確にする
多くの文章は万人に向けて書かれたものです。しかし、多くの人に向けたメッセージでは、心に響くことはありません。
このため、読む相手(ターゲット)を明確に絞る必要があります。
例えば、次のようにします。
「MCがどうしても苦手だが、上達させたいと考えているライブ初心者」
「一人暮らしを始めたばかりで料理が出来ないものの、美味しいハンバーグを作ってみたい人」
そして、この先の作業を進める際や、文章を書きはじめた後も、常にターゲットを想像するようにします。
なお、このとき必ず「その道における超初心者」をターゲットにするようにしてください。
なぜなら、何事も超初心者である人の数がいちばん多いからです。
超初心者にも理解できる文章で、あなたの知識を提供することで、最も大量の読者から読まれる文章が完成します。
「主張」をする場合:それを支える「理由」と「根拠」を書き出す
「主張」に対する「理由」を書き出す
「主張」をしたい場合は、それを支える「理由」を必死に考え、書き出してください。
主張をする自分に対して、「疑問」や「理由」を問いかけていく作業をします。
例えば、「メジャーデビューしない方が音楽を仕事にしやすい」と主張したいときは、
・売り上げの大半をレコード会社に吸収されるため、ミュージシャンが得られる収入が少ない
・集客を他人に依存するため、契約を切られた瞬間に食べていけなくなるリスクが大きい
など、具体的な理由を書き出していきます。
「理由」に対する「根拠」を書き出す
ただし、「ミュージシャンが得られる収入が少ない」という理由を挙げるだけは、実は不十分です。
なぜなら、そう言われても「本当に収入が少ないの?」と疑問に思う読者が多いからです。
つまり、主張に対する理由を並べたところで、読者はその理由を素直に信じてくれないのです。
そこで、具体的なデータや数字、実例などを出すことで、その信ぴょう性を高めることができます。
そのために、理由を支える根拠を必死に考え、次のように書き出すようにしましょう。
例えば、「ミュージシャンの収入は少ない」という理由の根拠となるデータとして、次のようなものが考えられます。
・シングルCDの売り上げのうち、アーティストが受け取れるのはたったの1%
・音楽CDの売り上げは減少しており、2015年の売り上げ枚数は、ピークである1998年の半分以下
このように、あらかじめ「理由」の「根拠」を書き出しておくことで、説得力のある文章を書く材料となります。
「提案」をしたい場合:それを構成する「中身」と「具体的内容」を考えて書き出す
「提案」の「中身」を書き出す
「提案」をしたい場合は、その「中身」を必死で考え、書き出してください。
例えば、「ライブMCを上達させる練習方法」を提案したい場合は、
・台本を作成する
・何度も声に出して練習する
・練習したMCを録音して添削する
など、「練習の仕方」の具体的な中身を書き出していきます。
このとき、思いつくだけの数をメモしていきます。
あれこれ考えすぎてはいけません。
思いつくままに、出来るだけたくさん書き出すことが大切です。
「中身」の「具体的内容」を書き出す
しかし、「MCの台本を作成する」とだけ言われても、読者はどのように台本を作成していいのか分かりません。
そこで、中身をさらに具体的にしたものを考えてメモします。
台本の作成の仕方。
演劇の台本と同じように、それぞれのメンバーが話す台詞の1字1句までを詳細に作成る。
例えば、以下のような感じ。
(例:)
太郎「ライブハウス××にお越しの皆様、今日は足元も悪い中、ご来場ありがとうございます。」
全員「ありがとうございます!」
太郎「僕たちは●●というバンドです。」
花子「結成して2年と8カ月になる、全員社会人3年目の3人組コピーバンドです。」
正樹「今日まで精一杯練習してきた成果を発揮したいと思いますので、今日はよろしくお願いいたします!」
全員「よろしくお願いします!」
このように、あらかじめ提案の中身を具体的に書き出しておくと、分かりやすい文章を書く手助けになります。
実際に文章を書き出す前に、ここまでのステップをあらかじめ済ませておくようにしてください。
これにより、いきなり書き始めるのと比べて、遥かに文章が書きやすくなります。