歌詞の覚え方と、間違えたとき・忘れてしまったときの対処法

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「歌詞が覚えられない」

「ライブになると歌詞を忘れてしまう」

僕がイベントやプロデュースで出会ってきたアーティストから、よく相談される悩みです。

うーん、すごくわかる。なぜなら、自分もそうだったから。

まず、僕もなかなか歌詞を覚えることができませんでした。しっかりと覚えたと思っても、ライブになると間違えたり、忘れてしまったり…。

ただ、先輩ミュージシャンに「歌詞を覚える方法」を聞いて試行錯誤したところ、忘れることはほとんどなくなりました。

そして、僕がアドバイスした人たちも、「歌詞が覚えやすくなった」「間違えることが減りました」と言ってくれています。

そこで、この記事では、歌詞を覚える方法をいくつかお伝えします。

さらに、万が一ライブで歌詞を間違えたり、忘れたりしてしまったときの対処法も話します。

*この記事の内容を、以下の動画でも話しました。中央の再生ボタンを押してご覧ください。

耳と目を使って、「順番に」歌詞を覚える

僕がなかなか歌詞を覚えられなかったときは、曲全体をいっぺんに覚えようとしていました。

後から分かったのですが、これでは覚えるのが難しいです。

そうではなく、Aメロ・Bメロ・サビなど、部分ごとに覚えるのが正解です。

つまり、Aメロを完全に覚えてから、Bメロを覚える作業に入ります。そして、Bメロを完璧に覚えてから、サビの歌詞を覚える作業を開始します。

覚えるときの順番は、以下の通りです。

まずは、歌詞カードを見ながら、何度もそれぞれのパートを聴きます。

このとき、いま歌われている歌詞を目で追うようにします。

そして、今度は歌詞カードを見ながら、声を出して歌うようにします。

最終的には、歌詞カードを見ずに歌えるようにします。

これについては、裏技のようなものはありません。僕も「すぐに覚えられる裏技があったらな…」といつも思っていました。

しかし、何度も上の練習を繰り返すしか、歌詞を覚える方法は存在しないことが分かりました。

なお、歌詞を覚えるときに「書く」ことを薦める人もいます。しかし、これはオススメできません。

むしろ、「書く」より「歌う」練習をした方が良いです。

なぜなら、歌を披露するときは、歌詞を書き出すわけではないからです。

声に出して歌うと、顔の筋肉が動きを記憶します。この結果、無意識に正しい歌詞で歌えるようになります。

歌詞を覚えるときは、場面やストーリーを想像する

僕がなかなか歌詞を覚えられなかったときは、歌詞を単に「文章」として捉えていました。

しかし、とあるライブハウスで出会った先輩ミュージシャンが

「歌詞の場面とか、ストーリーを想像すると覚えやすいよ」

というアドバイスをくれました。

そして、実際に試してみると、格段に歌詞を覚えやすくなりました。

それでは、「場面やストーリーを想像する」とは、どういうことでしょうか。

例えば、

「泣きながら走り出す君を 僕は必死に追いかけた」

という歌詞があるとしましょう。

このとき、「泣きながら走り出す君」を「僕が必死に追いかける」場面を、きちんと想像しておくのです。

例えば、夕暮れどきで、相手は女性…。

歌詞に明記されていない情報は、想像でも構いません。

映画のワンシーンのように、頭の中で場面の展開をイメージできるようにしてください。

このように、場面やストーリーを想像することを、曲全体の歌詞についてやっておくのです。

すると、「泣きながら走り出す君」と歌った時点で、

あっ、次は僕が必死に追いかけるんだな」

と、次の場面が思い浮かぶようになります。

そして、歌詞を間違えることは格段に減ります。ぜひ、あなたも試してみてください。

歌詞を忘れる原因となる「緊張」をほぐす

しっかりと歌詞を覚えたはずなのに、ライブになると間違えたり、忘れたりしてしまう…。

この原因は、「ライブ時に緊張しすぎている」ということです。

僕も、歌詞を忘れてしまったときを思い出すと、決まって「緊張していたとき」でした。

例えば、客席の前列で怖そうなお兄さんが、こちらをにらみながら演奏を聴いているとか…笑

(ライブ後に会話しましたがめちゃくちゃいい人でした)

現在でも、イベントの司会や、セミナーなどでお話をする機会があります。

このとき、完璧に練習していったつもりでも、話すことを忘れてしまうことがあります。

この場合も、話すことを忘れてしまうのは決まって「緊張しているとき」です。

スポーツの世界でも、練習では完璧なのに、試合では力を発揮できない…ということがありますよね。

歌詞を覚えることも、これと同じなのです。過度な緊張は、パフォーマンスに悪影響を及ぼします。

ライブの緊張を克服する方法については、以下の記事にまとめていますので、ぜひ読んでみてください。

初ライブでも絶対大丈夫!ライブの緊張を克服する6つの方法

どうしても歌詞が覚えらないときの対処法

ここまで紹介した方法をきちんと時間をかけて行えば、歌詞を覚えることは可能です。

しかし、これを読んでいるあなたは、もしかしたらライブが間近に迫っているかもしれません。

あるいは、何らかの理由で、どうしても歌詞が覚えられないかもしれません。

ここでは、それに対する対処法をお伝えします。

少し前になりますが、あるアーティストのライブに行きました。

もう日本では20年以上活躍している、誰もが知っている超有名アーティストです。

その日の席は、お世辞にも良いものとは言えませんでした。

広いアリーナの一番後ろで、アーティストの背中が見えるような席です。

ライブの途中にステージを見ると、ステージの内側を向いたモニター画面が設置されていました。

そして、そこに歌詞が表示されていたのです。

しかも、その歌手は思いっきりそれを見ながら歌っていました。

「メジャーの長年やっている歌手でも、歌詞を見ながら歌っているんだな」

少し驚きでした。

そこで思ったのですが、どうしても覚えられない場合、歌詞を見ながら歌うというのもありだと思います。

しかし、手元に歌詞カードを持って歌うのではありません。

歌詞を見ながら歌うと、うつむきがちになってしまいます。

これでは、お客さんからの見栄えが良くありません。

そこで、歌詞を書いた紙を用意します。そして、ステージ上からは見えるものの、客席からは死角になる壁などを探します。

次に、そこにその紙を貼ります。すると、お客さんから悟られずに歌詞を見ることが可能となります。

ただ、歌詞を見ることに集中して、客席に視線を送れなくなっては意味がありません。

基本的には歌詞を覚えておき、分からなくなっただけ少し横目で紙を見るというのが、ちょうど良い使い方です。

ライブで歌詞を間違えたときの「正しい」対処法

上で紹介した練習や対策を行っても、ライブで歌詞を間違えてしまうことはあります。

そこで、その場合の正しい対策法を教えます。

僕が主催するライブには、初心者のアーティストも多く出演します。

このとき、歌詞を間違えてしまう人は多いです。そして、「歌詞を間違えてしまいました」とMCで謝る場面をよく見ます。

しかし、歌詞を間違えても絶対に自分から謝ってはいけません

なぜなら、ほとんどのお客さんは気づいていないからです。

よく考えてみてください。いったい客席にいるどれくらいの人が、正しい歌詞を100%暗記しているでしょうか。

ほとんどのお客さんが、せっかく気持ち良く聞いているのに、

「歌詞を間違えてしまいました」

と言うことで、自らライブに対する評価を下げてしまうことになります。

ちなみに、演劇の世界でも、役者が台詞や動きを間違えることがあります。

このときも、「何事もなかったかのように演劇を進める」ことが正解です。

あなたが思っているほど、お客さんはあなたの失敗に気づいていません。

歌詞を間違えた場合も、わざわざそれを言う必要はありません。何事もなかったかのように歌い続けるのが、正しい対処法です。

ライブで歌詞を忘れたときの対処法

歌詞は、間違えるのではなく、忘れてしまうこともあります。つまり、全く言葉が出て来なくなる状態です。

もし歌詞を間違えてしまった場合でも、歌うこと自体は続けられます。

しかし、歌詞が頭から飛んでしまった場合は、歌うこと自体ができなくなります。

こうなったら仕方ありません。

全部「ラ」で歌いましょう。笑

例えば、僕が高校時代に下北沢でやったライブのときなのですが…

おそらく、人生で2回目くらいのライブでした。

緊張しすぎるあまり、途中からの歌詞が全部飛んでしまいました。

そこで、歌詞を全部「ラ」にして、満面の笑顔で歌いました。すると、客席からは笑いが置き、拍手まで来ました。

僕は、何とか自分のミスを笑いに変えることができたのです。

「失敗を笑いに変えること」は、歌詞に限らず、ライブではとても重要だと思います。

なぜなら、ライブに来ているお客さんは、楽しむことが目的だからです。

失敗をしてしまったときに一番良くないのは、ステージでがっかりした顔を見せてしまうことです。

そうすると、お客さんまで気分が落ちてしまいます。反省は、ステージを下りてからするべきなのです。

まとめ:歌詞の覚え方と、忘れてしまった・間違えたときの対処法

「歌詞を覚えられない」

これは、僕が歌をやっていた時の最大の悩みの一つでした。しかし、それを解決した方法をすべてこの記事で紹介できたと思います。

ぜひこの記事が、同じ悩みを抱える人の役に立てたら嬉しいです。

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最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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