クラシックコンサートや演奏会を開く際、多くの人が悩むのが「集客・宣伝」です。
僕は、音楽の集客や宣伝を専門に指導しています。このため、次のような質問が寄せられます。
・コンサートへの集客が思うように増えない
・インターネットを使った効果的な宣伝の方法が知りたい
・どうすれば友だちや知り合い以外を集客できるか分からない
そこで今回は、クラシックコンサート・演奏会における、効果的な宣伝・集客方法を解説していきます。この記事を頼りに、ぜひ満席のコンサートを実現させてください。
もくじ
効果が薄い演奏会の宣伝・集客方法
まずは、コンサートの宣伝・集客方法として、あまり効果に繋がらないものを紹介していきます。
チラシを置かせてもらう
コンサートのチラシを作り、それを配布しようとする人は多いです。例えば、楽器店やコンサートホールに置いてもらうことができます。
しかし、これは効果が薄いです。実際、何十箇所にもチラシを置いたものの、全く効果がなかったという声がほとんどです。
それにもかかわらず、演奏会のたびにチラシを作る人は多いです。これは、「いつもやっているから」「他の人もやっているから」という理由です。厳しい言い方をすれば、単なる思考停止の状態です。
残念ながら、「宣伝をしている気分」になっているだけの場合が多いです。儲かるのはチラシの業者だけで、時間とお金を無駄にする可能性が高いです。
このように、コンサートチラシの配布は、集客への効果が薄いです。
知り合いを誘う
演奏会の宣伝として、身近な知り合いを誘う人は多いです。
ただ、この方法だと、集客は長続きしにくいです。1度は集客できても、2度・3度と来てもらうのは難しいです。
なぜなら、知り合いだからといって、演奏自体を好きになってくれるとは限らないからです。
これは、単純に「好み」の問題です。そもそも、クラシックやコンサート自体に興味がない人もいます。あるいは、もっと違う音楽が好きかもしれません。
このような場合、知り合いだからといって何度も演奏会に来てくれることはありません。
すると、演奏会のたびに違う知り合いを誘う必要があります。しかし、どんなに顔の広い人でも、知り合いの数には限界があります。したがって、集客に困ることとなります。
このように、知り合いを誘っても、集客は長続きしにくいです。
SNSを使う
演奏会の宣伝をするとき、インターネットを活用する人は多いです。特に、TwitterやFacebookなどの、SNSを使おうとする人がほとんどです。
しかし、SNSはネットを使った手段の中で、最も集客効果が弱い媒体です。これは、Webマーケティングの世界でも、様々なデータとして実証されています。
「拡散された」「いいねがついた」など、反応を得られて喜ぶ人は多いです。しかし、それが演奏会の集客に繋がることは、ほとんどありません。
集客できないのは宣伝方法以前に問題がある
多くの人は、コンサートに集客できない原因を、宣伝方法に求めます。このため、「SNSに投稿したら良いのではないか」「もっとこういうチラシを作れば良いのではないか」などと考えます。
もちろん、宣伝の方法自体も大切であることは間違いありません。ただ、演奏会に集客できないのには、もっと根本的な原因があります。
それは、あなたの「ファン」が少ないということです。
あなたは、存在や演奏を聴いたことがない人のコンサートに行きたいと思うでしょうか。おそらく、思わないはずです。
あなたのコンサートに来る人も、これと同じです。どれだけ宣伝方法を工夫しても、「ファンがいない」という根本的な原因と向き合わなければ、集客は改善しません。
逆に、ファンを増やすことができれば、「演奏会はやらないのですか?」「次のコンサートはいつですか?」と聞かれるようになります。軽く宣伝するだけで、すぐに集客が完了するようになります。
演奏会に集客できるファンを増やすには
それでは、どのようにすればファンを増やし、コンサートの集客を増やせるのでしょうか。ここからは、僕の生徒たちが成果を出している方法を紹介します。
SNSは使わず、ブログとYouTubeに取り組む
ファンを増やす際の手段としては、ブログ・YouTubeがオススメです。なぜなら、一度投稿すれば、更新しなくてもファンが増えていくようになるからです。
ブログやYouTubeというと、「こまめに更新しなければならない」というイメージが強いです。確かに、一度は大量の投稿をする必要があります。
しかし、正しいやり方で取り組めば、更新を止めてもアクセスが伸び続けるようになります。
例えば、僕のブログにおける、過去3年間のアクセス数は以下の通りとなっています。
この期間、ほとんど更新はしていません。それにもかかわらず、アクセスは全体を通じて横ばいか、右肩上がりとなります。
これは、古い投稿であっても「検索」に引っかかるからです。3年前や5年前の投稿にも、日々たくさんの人が訪れてくれます。
SNSを使う場合、このようなことはできません。なぜなら、古い投稿は下に埋もれていき、どんどん目立たなくなるからです。
このため、ずっとこまめに更新を続けなければなりません。
ただ、演奏家は本来、演奏がメインの仕事です。SNSの更新に追われていては、肝心の演奏活動ができなくなります。
このことから、発信にはブログとYouTubeを活用するようにしてください。
宣伝するのではなく、有益な情報を発信をする
ファンを増やす際は、いきなり宣伝をしてはいけません。なぜなら、誰も知らない人の宣伝を読みたいとは思わないからです。
そうではなく、有益な情報を発信するようにしてください。
例えば、クラシックというジャンルそのものや、名曲、楽器について投稿をしていきます。知識を語っても良いし、魅力を伝えても良いです。
すると、クラシックに興味がある人が集まるようになります。面白いと思ってくれた人は、あなたのファンになります。
その上で、たまに演奏会の宣伝をします。すると、興味を持ってくれる人は少なくありません。これにより、インターネット上からの集客ができるようになります。
有名な曲を演奏して動画を投稿する
また、YouTubeで演奏を投稿することも有効です。なぜなら、多くの人が演奏を聴くために、YouTubeで検索を行うからです。
このとき、有名な曲を演奏した動画を投稿するようにしましょう。もちろん、新たに動画を撮影しても良いです。過去のコンサート映像があるなら、それをそのまま投稿しても良いです。
すると、その曲を好きな人が、あなたの演奏を聴いてくれます。そして、一定の割合で「ぜひ生でも聴いてみたい」と思ってくれる人が現れます。こうなれば、演奏会への集客が可能となります。
また、ポップスやロックなど、異なるジャンルの楽曲を演奏するのも有効です。例えば、「◯◯をフルートで吹いてみた」などの動画は、人気を集めやすいです。
こうすることで、クラシックに触れたことがない人に、その魅力を伝えることができます。
このように、YouTubeに演奏を投稿することで、ファンを増やすことができます。そして、コンサートへの集客も可能となります。
まとめ
今回は、クラシックコンサート・演奏会における、効果的な宣伝・集客方法を解説してきました。
まとめると、次の通りとなります。
・「チラシを配る」「知り合いを誘う」「SNSを使う」ことは、効果の薄い宣伝方法
・どんなに宣伝方法を工夫しても、ファンがいなければ集客は増えない
・ブログやYouTubeを使うことで、自動的にファンが増えていく仕組みを作れる
・有益な情報を発信したり、演奏を投稿したりするとファンが増えていく
僕の発信が、ほんの少しでも役に立てば嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
