歌を教える仕事として、ボイストレーナーがあります。この職業は、「ボーカル講師」や「ボーカルトレーナー」と呼ばれることもあります。
歌う楽しさや喜びを伝え、多くの人から感謝される仕事です。このため、ボイストレーナーになりたいと考える人は多いです。しかし、なるためにはどうすれば良いのか、イメージしにくいと思います。
僕は、音楽の仕事をしています。このため、ボイストレーナーと知り合う機会があります。また、ボイストレーナーから頼まれ、集客やレッスンのアドバイスすることも多いです。
今回は、ボイストレーナーになるには、どんな方法があるのかを解説します。
もくじ
ボーカル教室に所属してボイストレーナーになる
ボイストレーナーになるには、教室に所属する方法があります。
世の中には、たくさんのボーカル教室があります。その多くは、ボーカル講師を募集しています。それに応募し、採用されれば講師の仕事ができます。
まずは、ボイストレーナーの求人情報を探す必要があります。インターネットで、次のように検索してみてください。
・ボイストレーナー 採用
・ボイストレーナー 募集
こうすると、採用情報が表示されます。ここには、給料・条件・勤務地などが書かれています。良さそうなものがあったら、応募をしてみると良いです。
最初は、書類の選考があります。その次に、実技試験があります。これらを通過すれば、ボイストレーナーになることができます。
なお、教室に所属するボーカル講師は、大半が正社員ではありません。多くの場合、アルバイトや業務委託としての採用となります。そして、時給を受け取る形になります。金額は、1,000円前後が相場です。
このため、教室に所属する場合、その収入だけで食べていくのは難しいです。
このように、教室の採用に合格することで、ボイストレーナーになる方法があります。
自分でボーカル講師の仕事を始める
ボイストレーナーになるには、自分で始めるという方法もあります。
必ずしも、どこかの教室に所属する必要はありません。習いたいという生徒を集め、レッスンを提供できれば、誰でもボイストレーナーになることができます。これには、資格は一切必要ありません。
この場合は、教室から給料をもらうわけではありません。「生徒数×レッスンの料金」が、あなたの収入となります。
それでは、どうすればボーカル講師を始められるのでしょうか。ここからは、具体的な方法を解説していきます。
インターネットを活用し、無料で生徒を集める
ボーカル講師になるには、生徒を集客する必要があります。教える相手がいなければ、ボイストレーナーになることはできません。
お金があれば、雑誌やネットに広告を出す方法もあります。しかし、そのような費用を負担できない場合も多いはずです。
そこで、インターネットを活用して、無料で生徒を集めるのがオススメです。具体的には、ブログ・YouTube・SNSなどの手段が使えます。1円もかけることなく、あらゆる場所に住む人にリーチできます。
投稿内容としては、歌に関する知識や練習方法が良いです。これらを発信することで、ボーカルの上達に興味がある人を集められます。
それと同時に、ボーカル講師としてのスキルが身につきます。なぜなら、発信をして反応をもらうなかで、次のようなことが見えて来るからです。
・ボイトレを受けたい人は、どんなことに悩んでいるのか
・どのように説明すれば、初心者にも理解しやすくなるのか
・人々はどのようなことをボイストレーナーから習いたいのか
よって、集客をすると同時に、ボーカル講師としてのスキルも磨かれていきます。
アクセスや反応が集まってきたら、レッスンの情報を掲載します。すると、「歌を教えてほしい」という生徒から申し込みが来るようになります。
このように、ボーカル講師になるには、インターネットで生徒を集めることが有効です。
生徒の指導方法を考える
ボイストレーナーになるには、生徒の指導方法を考える必要があります。これには、直接会って教える方法と、インターネットを使う方法の2種類があります。
ボイトレというと、生徒に直接会って教える形が一般的です。これだと、近所に住む生徒にしか教えられません。そこで、インターネットを通じた全国への指導も行うべきです。
ここからは、ボイトレ講師として取るべき指導方法を3つ紹介します。
スタジオを借りて教える
会って教える場合は、音楽スタジオを借りると良いです。なぜなら、無駄な費用を削減できるからです。
音楽スタジオは、歌や楽器の練習に使われるのが一般的です。しかし、ボーカル講師として利用しても問題ありません。実際、そのような方法で教えている人もいます。
場所を探すには、インターネット検索が有効です。「地域名 音楽スタジオ」と、検索してみてください。ホームページの電話番号やフォームから、気軽に予約が可能です。
安いスタジオなら、1時間あたり1,000円程度で利用できます。生徒と時間を合わせ、その時だけ予約をすると良いです。
ボイストレーナーになるために、自分専用の教室を構えようとする人は多いです。しかし、教室用の物件を借りると、毎月の家賃が必要になります。最初からたくさんの生徒を集めるのは難しいため、赤字を垂れ流すことになる確率が高いです。
このことから、音楽スタジオを借りて、そこで生徒を教えると良いです。
パソコンや携帯からテレビ電話で教える
ボイストレーナーになるには、ぜひテレビ電話のサービスを活用してください。これは、パソコンやスマートフォンのカメラを通じて、相手の顔を見ながら話せるものです。
以下の画像は、僕がテレビ電話で生徒を指導している様子です。
これを利用することで、日本全国にボイトレを提供できます。このため、生徒からとても感謝されます。
テレビ電話ができるサービスには、次のようなものがあります。
・チャットワーク
・Skype(スカイプ)
・ZOOM(ズーム)
パソコンやスマートフォンがあれば、無料で使うことができます。また、3人以上で同時に通話することもできます。よって、個別指導だけではなく、グループレッスンも提供可能です。
このように、テレビ電話サービスを使うことで、全国の生徒を指導できます。
ただ、このやり方には1つ欠点もあります。それは、あなたがつきっきりで教えなければならないことです。生徒が増えてくると、とても忙しくなります。
そこで、ここから解説する「自主学習」のシステムも取り入れると良いです。
自主学習の仕組みを取り入れる
ボイストレーナーになるには、自主学習のシステムを採用すべきです。生徒につきっきりで教えるのではなく、自分で勉強してもらうのです。
僕自身も、この仕組みを取り入れて講師をしています。次のような、自主学習用のサイトを作っています。
まず、生徒専用のサイトを作成します。そこに、ボイトレの「授業動画」や「テキスト」を設置していきます。
申し込みがあったら、サイトのURLとパスワードを渡し、順番にこれらを見てもらいます。
このようにすれば、つきっきりで指導する必要はありません。よって、音楽スタジオやテレビ電話での指導と違い、かなり生徒を増やすことができます。
生徒も、ボイストレーナーと時間を合わせることなく、学習を進めることができます。このような仕組みは珍しく、非常に喜ばれます。
また、分からないことがあれば、メールやチャットで質問も受け付けるようにします。それに回答してあげうと、さらに満足度が上がります。
このように、ボーカル講師になるには、自主学習のシステムも採用すべきです。
まとめ:ボイストレーナー・ボーカル講師になるには
今回は、「ボイストレーナーになるには」というテーマで、具体的ななり方を解説してきました。
ボイストレーナーになるには、教室に採用してもらう方法と、自分でスタートする方法の2種類があります。前者の収入は低く、後者の方がまとまった稼ぎを得られる可能性が高いです。
教室に採用されたい場合は、求人情報を探し、それに応募していくと良いです。
自分でやりたい場合は、インターネットで発信をしていき、集客を図ってください。音楽スタジオの利用や、テレビ電話・オンラインスクールのシステムを利用すれば、全国にレッスンを提供できます。
あなたがボイストレーナーになるために、ぜひヒントになれば嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。