ライブ活動において、アンケートを取ることはとても大切です。
アンケートをうまく活用することで、次のようなことが可能です。
・ライブの動員を増やす
・ライブの内容を改善する
・お客さんの連絡先を獲得する
しかし、アンケートを取っているバンドは少ないです。また、うまく結果を活用できていない人も多いです。
この記事では、アンケートの作り方や内容のテンプレート、正しい活用方法などを紹介します。
この記事では、「バンド」という書き方をしています。
しかし、ソロやユニットでライブをされる場合にも、全く同じように活用できます。
もくじ
ライブでアンケートを取るべき3つの理由
まず、「なぜライブでアンケートを配るべきなのか」という目的を理解する必要があります。
「周囲のバンドが配っているから何となく」というのは、単なる思考停止です。この状態でアンケートを配っても、活用できず無意味になります。
演奏やライブに対する客観的な評価を知るため
アンケートを配る目的のひとつに、ライブに対する客観的な評価を知ることがあります。
僕がライブでアンケートを取り始めてから、気づいたことがあります。それは、自分で見た自分のライブと、お客さんから見た自分のライブは違うということです。
例えば、僕は自分が低い声の方が得意だと思っていました。しかし、アンケートでは高音を褒められることが多かったです。
あるいは、自分ではあまり気に入っていない曲を披露したところ、アンケートで最も高評価だったこともありました。
客観的な評価を知ることで、ライブの内容を改善していくことができます。
連絡先を集めるため
ライブをすることで、多くの人に自分の演奏を聴いてもらうことができます。このとき、最も効果的にファンを増やす方法があります。
それは、お客さんから連絡先を聞くことです。そして、この連絡先に対してメールマガジンを発行していきます。
メールアドレスを教えてもらうにあたって、アンケートは最も効果的です。
ライブのアンケートは、このための手段として活用することができます。
お客様の声として
「ライブの集客を増やしたい」と考えているバンドは多いです。このとき、「過去にライブを見てくれた人の感想」を掲載することが効果的です。
僕も、ライブで配布していたアンケートに、お客さんから
「泣いちゃいました!」
「MCが面白かったです!」
などと、嬉しい感想を書いて頂いたことがあります。
このような感想を頂いたら、すかさず撮影をしましょう。そして、その写真を次回のライブを告知する際に、ブログやSNSなどに掲載するのです。
これにより、「こんなに好評なら自分も行ってみよう」と思う人が増えます。
ライブのアンケートを、このように活用できているバンドは少ないです。だからこそ、ライバルに差をつけることができます。
アンケートに答えてもらえる確率を上げる2つのポイント
ここまで、バンドがライブでアンケートを取るメリットを紹介してきました。
これを読んで、あなたも「よし!アンケートを取ろう!」と思ってくれたかもしれません。
しかし、その前に認識しておくべきことがあります。それは、ほとんどのお客さんはアンケートに答えてくれないということです。
事実、僕はバンドでライブ活動をしていた頃、何度もアンケートを取ったことがあります。
しかし、最初はほとんど答えてもらえませんでした。そして、「どうやったらもっとたくさんの人が答えてくれるのだろう」と、試行錯誤を重ねました。
その結果、書いてもらえる確率を上げるために重要な、2つのポイントに辿り着きました。
アンケートの配布方法を工夫する
アンケートに答えてもらえない原因として、「そもそも用紙の存在に気づかれていない」ということがあります。
ライブハウスには、受付のスタッフさんがいます。この人に頼めば、お客さんが入場した際にアンケートを手渡してくれます。
そして、ほとんどのバンドが、このような形でアンケートを渡しています。
ただ、これはあまり良くありません。なぜなら、お客さんは受付でたくさんのものを受け取るからです。
例えば、共演するバンドのアンケートやフライヤーを受け取ります。あるいは、ライブハウス側が配布しているパンフレットなども受け取ります。
この結果、あなたのアンケートは埋もれやすくなります。そして、見てもらうことすらできずに終わります。
実際のところ、お客さんが受付でもらったフライヤーを、中身も見ずに捨てているのをよく目にします。
このため、アンケートはライブの前後または途中に、お客さんに対して直接渡すようにしましょう。
これにより、アンケートが埋もれにくくなります。そして、書いてもらえる確率も上がります。
また、ペンもしっかりと用意して、アンケート用紙と一緒に渡すようにしてください。
回答者プレゼントを用意する
アンケートに答えてもらえないバンドは、お客さんに対してメリットを与えられていません。
バンドとしては、ライブに対する客観的な評価を知ることができます。また、連絡先を教えてもらったり、「お客様の声」を集めたりすることができます。
しかし、それはあくまでバンド側の都合です。お客さんにとっては、面倒なだけです。
そこで、バンドの側がお客さんに対して回答するメリットを与える必要があります。具体的には、回答してくれた人にプレゼントを渡すようにします。
例えば、僕が運営するスクールの生徒さんは、音源やライブ映像などを無料で回答者にプレゼントしています。
これにより、毎回のライブでたくさんの人からアンケートに答えてもらっています。
居酒屋やレストランでも、「当店のメールマガジンに登録してくれたら、ドリンク1杯を無料にします」などと案内をしているお店があります。
これも、プレゼントと引き換えに連絡先を教えてもらうという戦略です。
このように、お客さんの側にメリットを提示することで、アンケートを書いてくれる人が増えていきます。
アンケートの作り方
それでは、ライブで配布するアンケートの作り方を紹介します。
これには、色々な方法があります。僕自身や、今までお会いしてきた人たちが行なっていたものを紹介します。
WordまたはGoogleドキュメント
有名な文章作成のソフトとして、「Word(ワード)」が存在します。
これを使うことで、パソコンやスマートフォンでアンケート用紙を作成することができます。
とても有名なソフトであるため、自宅のパソコンに最初から入っている場合も多いです。このため、それを使うと良いでしょう。
ただし、持っていないという場合は、わざわざ購入する必要はありません。
Wordとほぼ同じ機能を持ち、なおかつ無料で使うことができる「Googleドキュメント」というアプリが存在します。
ぜひ、検索してみてください。
スマートフォンのアプリ
最近は、スマートフォン上でアンケート用紙をデザインすることができるようになりました。
これらのアプリは、日々新しいものが登場しています。インターネットで、「フライヤー 作成 アプリ」などと検索してみましょう。
自宅のプリンターや、コンビニで印刷
パソコンやスマホで作成したアンケートは、プリンターで印刷する必要があります。
このとき、もし自宅にプリンターがあれば、気軽に印刷ができます。しかし、自宅にない場合も、コンビニで印刷をすることができます。
「セブンイレブン 印刷」「ファミリーマート 印刷」など、コンビニの名前で検索をすることで、印刷の手順や必要なアプリが表示されます。
「フォームメーラー」とQRコード
ここまでは、紙のアンケートを作る方法を紹介してきました。
しかし、インターネット上にアンケートフォームを作成することも可能です。ライブ会場にいるお客さんに、携帯電話を使って答えてもらうのです。
ここで使えるのが、「フォームメーラー」というサービスです。最大で5つまでのアンケートフォームを、無料で作成することができます。
「フォームメーラー」と検索してみると、1番上に表示されます。ぜひ、活用してみてください。
そして、ライブ会場でQRコード(=バーコード)が印刷された用紙を配ります。
そして、そこからこのフォームにアクセスしてもらいます。
このQRコードも、無料で作成することができます。「QRコード 作成」と検索すると、さまざまなツールが出てきます。
フォームメーラーで作成したアンケートのURLを入力するだけで、簡単にアンケートフォームが作成できます。
アンケートの項目テンプレート
アンケートを取るとき、どのような質問をすれば良いでしょうか。
ここからは、この点について解説をしていきます。
アンケートの記入は、お客さんにとっては面倒です。このため、項目が少ないほど書いてもらいやすいです。
もちろん、たくさんの質問をしたい気持ちは理解できます。しかし、可能な限り項目を絞るようにしましょう。
「1番良かったと思う曲を教えてください」
あなたの自信作と、お客さんが良いと思う曲は違います。
だからこそ、この質問をすることで、それぞれの楽曲に対する客観的な評価を知ることができます。
僕もライブ活動をしていた頃、この質問を良くしていました。「この曲が人気なのか!」と、お客さんの反応に驚いたことが何度もあります。
例えば、次のようになります。
「あなたが1番良かったと思う曲に、マルをつけてください」
1曲目:広い世界へ
2曲目:手紙
3曲目:春に
4曲目:僕は忘れない
ここで重要なのは、「それぞれが何番目に演奏した曲なのか」をきちんと書くことです。
あなたのライブを始めて見るお客さんは、曲名だけを言われてもどの曲なのか分かりません。
「好きなバンドやミュージシャンを教えてください」
アンケートでは、好きなバンドやミュージシャンを聞くことが有効です。
この質問をすると、あなたのライブを良いと言ってくれる人が、他にどんな音楽を好むのかを知ることができます。
音楽には、人ぞれぞれの好みがあります。あなたとファン層が被る有名なミュージシャンが分かれば、そのファンをターゲットに活動していくことで、効率的にファンを増やすことができます。
例えば、その有名なミュージシャンの楽曲をカバーして、動画サイトに投稿すればどうでしょうか。
そのミュージシャンのファンの人が、あなたというアーティストを知ってくれるようになります。
メールアドレス
この記事の冒頭で説明したように、アンケートにはメールアドレスを書いてもらいます。そして、メールマガジンを発行していきます。
ただ、お客さんからすると、どんなメールが届くか分からないので心配です。
そこで、発行しているメルマガの内容をきちんと説明しましょう。例えば、次のような感じです。
・登録してくださった方には、僕が今日演奏したオリジナル曲の音源を無料でプレゼントします!
・メルマガでは、読者さんからの投稿も募集しています。メンバーに対して人生相談・恋愛相談もできます!
また、「メールアドレスは誰にも教えない」「しつこい宣伝メールは送らない」という約束もしましょう。
これを行うことで、メールアドレスを書いてくれる人が増えていきます。
「ライブの感想を教えてください」
この項目では、ライブに対する感想を自由に書いてもらいます。
この質問をすることで、自分のライブに対する客観的な評価を知ることができます。
例えば、次のようなことに気づきます。
・「自分の売りは低音だと思っていたけど、高音を褒めてもらえることが多い」
・「お客さんは演奏だけではなくて、服装やMCもちゃんと見てくれているんだな」
このように、自分では分からなかった部分に気づくことができます。
これをもとに、次回以降のライブを改善していきましょう。そうすれば、回を重ねるごとに良いライブができるようになります。
また、お客さんから嬉しい評価をもらったら、次にライブを行う際の告知に掲載しましょう。
あなたのライブが好評であることをアピールすれば、動員数も伸びていきます。
バンドのライブアンケートの作り方やテンプレートを解説:まとめ
ここまで、バンドが取るべきライブのアンケートについて解説してきました。
簡単にまとめると、次のようになります。
・アンケートの目的は「客観的な評価を知る」「連絡先を聞く」「お客様の声として活用する」の3つ
・配布方法を工夫し、プレゼントを用意すると回答率が上がる
・アンケートはPCやスマホで作成し、自宅やコンビニで印刷できる
・アンケートは項目を絞るほど、答えてもらいやすくなる
これらを意識してアンケートを活用すれば、ライブの改善や動員アップに繋がります。
ぜひ、あなたの活動に取り入れてみてください。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
