プロを目指すミュージシャン・バンドマンの多くが、当たり前のように毎月ライブ活動を行います。
私はネットを主力としたファン獲得法を教えていますが、それよりも対バン形式のライブを通じて、ファンを獲得しようとする人は多いです。
その証拠に、私も「どのようなライブに出れば良いか」「どうすればライブでファンが増えるか」などの相談を頻繁に受けます。
しかし、私は言います。
「当たり前のようにライブハウスに出演するのは、やめたほうがいいですよ」と。
さらに、人によっては「あなたはライブハウスに出演するのをやめてください」とアドバイスすることも多いです。
ライブハウスで活動をするべきか否かは、人によって異なります。
つまり、「あなたが出演できるライブはどのようなものか」によって変わってくるのです。
そして、ライブハウスに出演するべきか否かを判断する材料として、共演者の「集客力」と「属性」という2つの要素が存在します。
今回の記事では、これら2つの要素について解説していきます。
「共演者の集客力」の重要性
ライブハウスで新規ファンを増やす場合、ターゲットは共演者が集客したファンになります。
このとき、共演者の集客が多いほど、多くの人に興味を持ってもらうことが可能になります。
しかし、ライブ出演では、共演者の集客力が著しく低い場合が多いです。
例えば、あなたが普段出演しているライブでは、「共演者の集客が0~10人」ということはないでしょうか。
しかも、共演者の集客力については、あなたにはどうすることもできません。
そして、新規ファン獲得という観点で考えた場合、このようなライブに出演する価値は全くありません。
なぜなら、どれだけあなたが良い演奏をしたとしても、そこに人がいなければファン獲得は無理だからです。
もしあなたが出演しているライブが、「客席がガラガラ」の場合、今後も出演を続けるべきではありません。
共演者の「属性」の重要性
また、共演者の集客だけではなく、ジャンルや属性も重要です。
多くの人が好む音楽には、属性があります。
そして、あなたの音楽ジャンルを好む人の前で演奏できれば、興味を持ってもらうことができる可能性が上がります。
さて、あなたの出演しているライブは、同じ属性の人たちと共演できるものでしょうか。
もしそうであるならば、客席にはあなたの音楽ジャンルを好む人たちが集まっているといえます。
しかし、多くのライブイベントは、共演者同士のジャンルがバラバラであることが多いです。
また、極端なケースで言うと、
「ロックバンドなのに、共演者が全員静かな弾き語り」
「男性4人組バンドなのに、共演者が全員女性アイドルシンガー」
ということが起こります。
たとえ100人に見てもらうことができたとしても、お客様の属性が異なる場合、あなたの演奏に興味を持ってもらうことは難しいでしょう。
同じ属性の人と共演できないライブには、出演する価値がありません。
ライブ出演は、必要な時間とお金に見合うか
一度ライブに出演するのには、準備にとても時間がかかります。
例えば、曲を選んだり、全体の構成を考えたりする作業があります。
また、練習を重ね、MCの内容を考える作業もあります。
さらに、ライブに出演するのには、ノルマや参加費の形で1回数千円~数万円が発生する場合も多いです。
そして、多くのミュージシャン・バンドマンがこの資金を調達するために、仕事やアルバイトをします。
この結果、さらに音楽活動に使える時間も奪われます。
あなたが出演できるライブは、それだけの時間とお金を投入する価値のあるものでしょうか。
もしあなたが、共演者の集客力が高く、同じ属性の人と共演できるライブに出演できるのであれば、問題なくそれを継続してください。
しかし、ガラガラのライブハウスに出演したり、全く属性の違う人と共演しているならば、そこには全く価値がありません。
「音楽活動=ライブ」、「ミュージシャンはライブをするもの」という価値観は、とても根強くあります。
この結果、多くの人が何の疑問も持たず、毎月のようにライブに出演します。
そして、ライブ活動を止めることをとても不安に感じます。
しかし、ライブ活動というのは、ファン獲得の一手段に過ぎません。
サイトやブログ、メルマガなどを組み合わせることによって、ファン獲得を自動化する仕組みを構築することもできます。
ネット集客に注力することもまた、立派な音楽活動なのです。
周囲がやっているからといって、当たり前のようにライブ活動をしてはいけません。
99.9%の人と違う決断をするからこそ、あなたは0.1%のプロになれるのです。
今回は、ライブ活動の新規ファン獲得で重要となる、共演者の「集客力」と「属性」について紹介しました。
この記事の内容をもとに、あなたは今後もライブ活動を続けるべきか、ぜひ今一度考えてみるようにしてください。