ライブハウスへの出演を申し込んだ後は、基本的にキャンセルをしてはいけません。
なぜなら、あなたが考えている以上に、出演キャンセルは多くの人に迷惑をかけるからです。
ただ、ライブ活動をしているだけでは、キャンセルすることがどれだけ周囲にとって迷惑なのか、なかなか気づくことができません。
私も、ライブを主催する側になってようやく、「出演キャンセルはこんなにたくさんの人に迷惑をかけるのか」と気づきました。
そこで今回は、なぜライブハウスへの出演をキャンセルしていけないのかを解説します。
また、以下のYouTube動画でも、私:武藤がカメラの前で詳しく解説しています。
なぜ、キャンセルすると迷惑がかかるのか?
ライブの出演をキャンセルすると、主催者だけに迷惑がかかると思っている人が多いです。
しかし実際には、主催者だけではなく共演者やお客様にも迷惑がかかります。
複数の出演者が出演するライブでは、あなたが演奏するための時間が確保されています。
このため、出演キャンセルをした場合、あなたが演奏するはずだった時間が空白になってしまいます。
空白の時間が生まれてしまうと、お客様を退屈させてしまうことになります。
そこで、主催者は代わりの出演者を見つけてきて、空白の時間を埋めようとします。
しかし、開催日が間近に迫っている場合であるほど、代役は見つかりません。
なぜなら、準備や練習に時間をかけられないライブに出演したいと思う人はほとんどいないからです。
例えば、あなたは「明日30分のライブをやってほしいのだが」といきなり言われたら、出演しようと思うでしょうか。
おそらく、準備や練習にほとんど時間をかけられないため、気が進まないはずです。
このことから、あなたの代役となる出演者が見つかる可能性は低いことが分かります。
代役の出演者が見つからない場合、タイムテーブルが変更されることになります。
例えば、あなたの前に演奏予定だった出演者の出番を遅らせたり、次に演奏予定だった出演者の出番を早めたりします。
つまり、あなたの共演者が演奏する時間も変わることになります。
このとき、あなたの共演者は全員、演奏時間のお知らせをお客様に対してもう一度行わなければならなくなります。
小さなことに思えるかもしれませんが、これが大きな手間となります。
また、お客様によっては、タイムテーブルが変わることで来場の都合がつかなくなってしまう人もいます。
この場合、共演者は集客できたかもしれないお客様を、演奏時間が変わることで逃してしまうことになります。
つまり、あなたが出演を辞退することにより、共演者にも手間と損失を与えることになるのです。
さらに言えば、ライブへの出演辞退は、あなた以外にライブに出演できたかもしれないアーティストの演奏機会を奪うことにもなります。
ライブの主催者は、あなたのために出演の枠を確保していました。
つまり、他に出演したいという人から連絡があっても、「すでに出演枠が埋まっている」という理由で、それを断っていたのです。
このように考えると、ライブへの出演をキャンセルすることは、主催者だけではなく共演者やお客様にも迷惑をかける行為であるということが分かると思います。
だからこそ、ライブ出演をキャンセルしてはいけないのです。
「キャンセルはしない」という前提で行動する
ここまで解説してきたように、ライブハウスへの出演キャンセルは多くの人に迷惑をかけます。
このため、出演キャンセルはしないという前提で行動することがとても大切です。
まず、ライブへの出演申し込みは、日時の都合がつくことがはっきりしてから行うようにしてください。
少なくとも、まだ予定が分からない段階では、絶対に申し込んではいけません。
そして、出演が決定したら、他の予定よりもライブを最優先するようにしてください。
もちろん、体調不良や急用など、予期せぬ出来事が起こる可能性もあります。
しかし、そのような場合でも、「何とか出演できる方法はないか」という方向で考えるようにしてください。
「気分が乗らない」「遊びに誘われた」など、安易な理由で出演をキャンセルをしようとする人もいますが、これは論外です。
また、「キャンセル料さえ払えばいいだろう」という態度の人もいますが、これも論外です。
音楽活動で成功する人ほど、自分の都合だけではなく、周囲の人に配慮した行動を取ります。
あなたも、ライブ出演のキャンセルが周囲に迷惑をかけることを自覚してください。
そして、出演をキャンセルことがないよう、十分に注意してライブスケジュールを組むようにしてください。
