ミュージシャンのライブのやり方の1つに、「路上ライブ(=ストリートライブ)」があります。
路上ライブとは、その名の通り道路上で行われるライブのことです。また、道路以外にも、駅や公園の中で行われることもあります。
ミュージシャンであれば、一度は路上ライブをやってみたいと思う人も多いと思います。僕もその一人でした。
しかし、初めて路上ライブをするには分からないことも多く、戸惑ったことを覚えています。
許可を取る必要はあるのか。通行人の迷惑にならないか。警察に演奏を止められないか…。
不安は尽きることがありませんでした。
そこで、路上ライブをしていたミュージシャンに、勇気を出して話を聞きました。
彼からいろいろと教えてもらい、何とか僕も路上ライブをすることができました。
この記事では、路上ライブに必要な知識ややり方、注意すべき点などを解説していきます。
記事の内容を、動画でも話しました。中央の再生ボタンを押してご覧ください。
もくじ
路上ライブを行う場所と許可について
路上ライブを行う場所としては、道路・駅の構内・公園などが主な候補となります。
ただ、「勝手に演奏して良いのだろうか」と心配になる人も多いでしょう。
厳密に言うと、路上ライブは勝手にやって良いものではありません。
無許可で道路で演奏する場合、道路交通法という法律に違反する形となります。
演奏には音を伴うため、これを騒音と感じる人もいます。また、ミュージシャンの周囲に人が集まってしまうことで、交通の妨げになることもあります。
このため、法律による制限があります。これに違反すると、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金が課せられます。
また、駅や公園で行う場合は、その土地の所有者に許可を取る必要があります。
例えば、あなたが住む家の庭で、知らないミュージシャンが勝手に演奏を始めたら迷惑ですよね。これを考えると、許可を取る必要性が理解できます。
歩道で路上ライブを行う場合、許可を取るべき相手は警察となります。駅や公園などで行う場合は、その場所の所有者になります。
しかし、彼らはほとんどの場合、路上ライブを許可してくれません。このため、許可を取らずに路上ライブを行なっている人も多いのが現実です。
そして、極端に大きな音を出したり、通行人からのクレームがあったりしない限り「黙認」してくれる場合が多いです。
許可も出さないけど、禁止もしない、という感じですね。
そして、警察や所有者から注意されたら演奏を止めたり、別の場所に移動したりしているというのが実情です。
注意を受ける際は、すぐに罰則を受けることはありません。指示にきちんと従って、すぐに演奏を止めれば問題ありません。
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路上ライブのメリット
それでは、ミュージシャンがストリートライブを行うメリットを紹介します。
費用をかけずに人前で演奏できる
路上ライブのメリットとして、費用をかけずに人前で演奏できることがあります。
確かに、最近は初心者でもライブハウスに出演することもできます。ただし、多くの場合は「チケットノルマ」や「会場使用料」などの費用が発生します。
ライブハウスの出演に当たる費用については、以下の記事で詳しく解説しています。
これに対して、路上ライブは無料で行うことができます。
場所や時間が自由に選べる
ライブハウスでは、出演できる日時があまり自由ではありません。
「この日に出演したい」と思っても、会場側とスケジュールが合わない場合があります。
これに対して、路上ライブでは場所や時間を自由に選ぶことができます。また、少しの空いた時間に、思いついたときに演奏できるのも大きな魅力です。
お金を稼ぐことができる
路上ライブでは、お金を稼ぐことができます。
演奏を気に入ってもらえれば、聴いてくれたお客さんから「投げ銭」をもらうことができます。例えば、ギターのケースなどに入れてもらうと良いでしょう。
あるいは、CDやオリジナルTシャツなどの商品を販売して収入を得ることもできます。
ライブハウスで演奏する場合には、会場を使う費用がかかります。しかし、路上ライブではこれが無料になります。
このため、利益を出しやすいというのも大きなポイントです。
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路上ライブのデメリット
路上ライブには、デメリットも存在します。あらかじめ頭に入れておきましょう。
音響設備がない
路上ライブでは、出せる音量や利用できる機材が限られます。また、歌や楽器などの音量のバランスを調整してくれるスタッフもいません。
このため、音響についてはライブハウスに大きく劣ることになります。
アクシデントが起こりやすい
道路は、演奏するために作られた場所ではありません。このため、急なアクシデントによって、演奏ができなくなる可能性があります。
典型的な例は、警察に止められてしまうということです。あるいは、酔っ払いに絡まれるというようなケースもよく聞きます。
あるいは、急に天気が変わることもあります。僕も、演奏中に急な雨が降り出し、機材が濡れてしまったことがありました。
客層が悪い
ライブハウスは、お金を払った人だけが入場できます。そして、演奏を聴きたい人たちだけが集まっています。
しかし、ストリートライブは誰でも見ることができます。このため、客層が悪くなります。
例えば、酔っ払いに絡まれたり、ストーカー被害にあったりする危険性もあります。
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路上ライブをしているミュージシャンに話を聞くのが1番手っ取り早い
路上ライブをやりたいときは、その場所ですでに演奏しているミュージシャンに話を聞くのが1番早いです。
誰に許可を取らなければいけないか、演奏を止められないか、などの「路上ライブ事情」は、その場所によって異なります。
これらを、ゼロからすべて自分で調べるのは大変です。しかし、すでにそこで路上ライブをしているミュージシャンなら、必要な知識を全て持っています。
したがって、彼らから教えてもらえば良いのです。
しかし、何の面識もないミュージシャンにいきなり話しかけるのは、勇気が必要ですよね。
そこで、まずはそのミュージシャンの前で足を止めて、タイミングを伺いましょう。もちろん、しっかりと演奏を聴いて、拍手を送りましょう。
僕のオススメは、そのミュージシャンが販売しているCDなどを購入することです。
そうすれば、購入する際に自然な会話ができます。何より、相手はあなたにとってお客さんとなるため、無視できない存在となります。
このときに、「実は自分も音楽をやっていて、ストリートライブをやってみたいんですが…」と相談してみてください。
僕は東京の下北沢でこれをやりましたが、とても優しく教えてもらうことができました。路上ライブのやり方はもちろん、機材の使い方まで教えてもらうことができました。
このように、実際に路上ライブをしているミュージシャンから話を聞くことで、必要な知識が全て揃うようになります。
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路上ライブでファンを増やすためのコツ
次に、路上ライブを行なってファンを増やすためのコツを紹介します。
同じ場所、同じ曜日、同じ時間帯に行う
路上ライブは、同じ場所・同じ曜日・同じ時間帯に行うことが効果的です。
あなたにも、通勤や通学で毎日同じ時間帯に通る場所があると思います。これは、あなたの路上ライブに遭遇する人たちも同じです。
同じ場所・同じ曜日・同じ時間帯に路上ライブを行うことで、同じ人に何度も繰り返し存在をアピールすることができるようになります。
つまり、「この人、いつもこの場所で路上ライブをやっているな」と思ってもらうことができるのです。すると、一度聴いたときは足を止めてくれなかった人でも、二度目や三度目となると足を止めてくれるようになります。
人は、繰り返し見るものに対して興味や好感を持つようにできています。これを、心理学の用語で「ザイオンス効果」といいます。
また、僕たちは「頑張っている人」を見ると応援したくなる習性があります。
相手にとってよく見かける存在になれば、頑張っている人として認識してもらうことができます。この結果、あなたのファンになってもらえる可能性が上がります。
有名な曲のカバーを演奏して足を止めてもらう
路上ライブをやろうとするミュージシャンには、プロを目指す人も多いです。もしかしたら、自分で作った曲(=オリジナル曲)もたくさんあるかもしれません。
ただし、オリジナル曲だけを演奏しても、足を止めてもらうのは難しいです。なぜなら、通りすがりの人にとっては全く知らない曲だからです。
そこで、有名な曲のカバーを演奏してみてください。すると、足を止めてくれる人が増えます。
自分の曲に対してプライドを持っている人は、カバーの演奏はしたくないかもしれません。僕も自分で曲を作っていたので、その気持ちはよく理解できます。
しかし、通りかかる人にとって知らない曲を演奏するのは、足を止めてもらうにあたって圧倒的に不利です。
だからこそ、プライドを捨てて有名な曲を演奏するのです。
まずは、有名な曲のカバーを聴いて満足してもらいます。すると、お客さんはあなたに対して興味を持ちます。
その後で、ようやくあなたのオリジナル曲を演奏するのです。
このように、オリジナル曲をより多くの人に聴いてもらうためにも、カバーを演奏してみてください。
なお、路上ライブは無料であるため、そこで収入を得ているわけではありません。このため、著作権上の問題もクリアできます。
立ち止まってくれたお客さんの連絡先を聞く
路上ライブに足を止めてくれる人は、あなたのファンになってくれる可能性が高いです。
しかし、彼らがいつまでもあなたのことを覚えていてくれるとは限りません。したがって、彼らとは、その場限りの関係になってしまう可能性が高いです。
そこで、必ず連絡先を聞くようにしてください。これにより、あなたの側から好きなときに連絡することができます。
なお、SNSよりもメールアドレスやLINEを聞いた方が良いです。SNSは人によって使わない人もいますが、メールアドレスやLINEであれば誰もが持っています。
あなたの公式メールマガジンやLINE@という形にすれば、定期的にメッセージを送ることができます。
オススメは、アドレス登録と引き換えにCDなどのプレゼントを渡すことです。これによって、早いスピードで読者を増やしてくことができます。
演奏動画や日常を送ることで、読者との距離を縮めることができます。あるいは、ライブなど商品のお知らせをすることもできます。
このようにすることで、足を止めてくれたお客さんとの間に長期的な関係を築くことができます。
動画を撮影してインターネット上に公開する
路上ライブを行うときは、必ずその様子を動画撮影するようにしてください。そして、YouTubeやSNSなど、インターネット上に投稿するようにしましょう。
ただ路上ライブを行うだけでは、通りかかった人にしか見てもらえません。しかし、その動画をインターネットに投稿することで、遠く離れた人にも見てもらうことができます。
この結果、一回の路上ライブで、より多くの人に演奏を聴いてもらうことができるようになります。
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まとめ:路上ライブ・ストリートライブ
ここまで、路上ライブ(=ストリートライブ)に必要な知識や方法を話してきました。
記事にも書いた通り、すでに路上ライブをしている人から話を聞くことで、最速で多くの情報を得ることができます。
ぜひ、一歩を踏み出してみてください。
ただ、今の時代は路上ライブよりも、インターネットの活用がプロになるための近道です。
その方法は、以下の「無料動画レッスン」ですべて解説しています。動画は後からでも見られるため、ぜひ受け取っておいてくださいね。
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最後までお読みくださり、ありがとうございました。
